正しい姿勢とは何か？

アルフ・ナッケムソン（Nachemson）という整形外科医は真っすぐに立っているときに腰椎の3番に与えられる重力が100だとすると、背もたれのない椅子に座る場合が140、抱っこしたり、立って20度だけ前に曲げる姿勢を取ると、それぞれ180だと言いました。座っている姿勢の場合、立っている姿勢より基本的に大きい圧力がかかり、座っている姿勢でも悪い姿勢の場合、より大きな荷重が脊椎にかかります。

私達の日常生活を注意深く観察してみると、首や腰を前に曲げる動作が多いです。本を読むとき、勉強するとき、パソコンを使うとき、TVを見るときに首が常に前にはみ出てしまいます。最近はスマートフォンや増えているデジタルデバイスにより、さらに亀首シンドロームのような悪い姿勢が増え、成長する青少年に悪影響を及ぼしています。

このような悪い姿勢が持続的に生活の中で繰り返される場合、頭は肩より前に出て、比較的に背中は後ろに押され、姿勢が崩れてしまいます。このとき、人体力学的な相互補正作用によりお腹は頭と共に前面に出て腰が曲がる体形に変わります。こうなると、脊椎固有のカーブがなくなり、1字の形になり、脊椎を支えている筋肉も自然な状態ではなくなるため、いつも硬くなり、凝ってしまいます。 これで首の後ろが硬くなり、緊張性頭痛と共に肩の筋肉を触れないほど痛くなり、疲れやすくなります。また、脊椎にその重さが集中し、その間隔が狭くなり、脊椎の神経を圧迫すると、結局椎間板ヘルニア疾患を誘発することになります。

脊椎神経は脳と筋肉をつなげる重要な神経通路であり、成長ホルモンの分泌にも影響を及ぼします。首骨の1、2番と尾てい骨に異常が発生すると、成長ホルモンの分泌に悪影響を及ぼし、神経を圧迫すると、正常な成長を妨げます。また、脊椎間の間隔が狭くなると、実際の背も低くなります。朝と夜に測った背を比べてみると、2センチほど差が出る可能性がありますが、これは夜中に最も楽な姿勢で休憩を取った脊椎の長さが朝に最も伸びるためです。